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神奈川県三浦市産の規格外野菜を使用し、食品ロス削減に繋げたレトルトカレーをつくるプロジェクトに経済学部の学生21名が取り組みました。

 

 

 “もったいない食材”※1 でレトルトカレーをつくるMOTTAINAI BATON株式会社(代表取締役 目取眞 興明)からおいしいかながわ事務局に「三浦半島エリアの規格外食材を使ったカレーを作りたいので是非、学生の知恵を借りたい。」との申し出があり、経済学部の学生21名によるPBL(課題解決型学習)として実施しました。

 このPBLでは“本来廃棄処分となる市場に流通できない規格外野菜を使用した、食品ロス削減に寄与する取り組み”であることを前提にレトルトカレー2,000食を製造。結果、規格外野菜100Kgの食品ロス削減に貢献するプロジェクトになりました。

 

 プロジェクトタイトルは「Win-Winカレープロジェクト」に

 

2023年4月15日から始まったPBLは、「農家さんにもカレーを食べる人にも喜んでもらいたい」という想いから、「Win-Winカレープロジェクト」と名付けられ、4月22日(日)には三浦野菜のネット販売を手掛けるストリートワイズ株式会社(代表取締役 渥美 雄一郎)から三浦野菜の種類や収穫時期などのレクチャーを受け、野菜(今回は夏野菜を使用)を決める際の基礎知識を学びました。

 

 

 

 

4月22日のワークで三浦野菜のレクチャーを行う渥美さん

(右、※左:目取眞さん)

 

 

 

メイン野菜の検討からパッケージデザインまで

 

6月3日(土)には三浦市農業協同組合を訪ね、三浦野菜の現状や特徴、どの野菜が盛んに栽培されているか、などのレクチャーを受けた後、スイカ畑の見学を行い三浦半島の景観や風土を体感しました。

その後のワークではどの三浦野菜を使用するのかをグループ毎に提案しました。全員で投票を行い、規格外「かぼちゃ」をメインの食材としたカレーを作ることに決定しました。

素材がストレートに伝わるように『三浦かぼちゃカレー』と名付けられ、8月3日には試食会を実施。学生たちが2種のカレーを食べ比べ、意見出しをして1案に絞ったたうえで、目取眞さんと家飲み横丁(代表 荏原 秀彰)で試作品を作成、再度学生の意見を反映した調理工程変更や原材料の調整を行うことになりました。

その後、パッケージのデザインベース制作や販売促進戦略のワークを行い、パッケージの表面はメインビジュアルのかぼちゃと原材料に含まれる主な野菜(トマト、玉ねぎ)を加えたイラストで素材のインパクトを重視。裏面は三浦半島の活性化も視野に入れ地図と温暖な気候により、季節ごとに豊富な野菜が育つ環境をPRするデザインとし、クリエイターが仕上げを行いました。

 販促戦略としてsns(インスタグラム)で商品やイベント情報情報を発信しつつ各チームが販売時のツールとしてA4チラシデータを制作し、最終ワークに向けた準備を進めました。

 

 

 

 

 

 

  6月3日 三浦市農業協同組合で行ったフィールドワーク

 

 

 

   【パッケージデザイン(展開図)】

 

 

       裏面                        表面

 

 

 

学生がイベント会場で販売を実施

 

 

プロジェクトの最終ワークとして実際にイベント会場で学生がレトルトカレーの販売を行いました。

10月8日(日)の神奈川区民まつりを皮切りに、年内7会場でエンドユーザーに学生自ら取り組みやカレーの特徴を説明しながら販売を行い、約550食を販売しました。

 このPBLを通して学生からは「マーケティングやパッケージング、販売戦略についても実践的な経験を積むことができ、実際のビジネス環境でのチームワークやリーダーシップスキルも養えるPBLでした。」、「商品を1から作って販売まで行いどのようにしたら売れるのか、考えることができました。実際に販売すると、神奈川大学を支持してくださる方が多かったり、SDGsに興味のある方など、色んな方にニーズのある商品を作ることができてよかったです。」、「気候変動による農業の難しさと、食品ロスの現状を知ることができました。」、「企画では班のリーダーとして、なるべくメンバー全員で話し合いができるよう心掛けました。日程を合わせることが一番の困難でした。販売では売ることだけでなく、私たち学生が食品ロスの削減活動を行っていることを伝えることが大切だと思いました。そして、高大連携フォーラムの場でより多くの方々に私たちの活動を認知・評価されるようPBLで学んだこと、感じた思いを発表できてとても良い経験になりました。」、「食品ロスなど今まで知っていても、どういうことを行ったらいいかわからなかったが、今回のワークを通して自分たちでもできることがあると知ることができました。」などの声が寄せられました。

 ※1 本プロジェクトにおける「もったいない」の定義=本来の価値が発揮されていないものを指します

【イベント会場での販売の様子】

 

 

 

 

 

 10月8日 神奈川区民まつり         10月30日 ハマのアイデアカレーが集まる日

 11月11日 横浜PORTA×KU          12月10日 BAY WALK MARKET

 

 

商品情報

 規格外の中でも追熟されたかぼちゃを使用しており、スパイスを入れる前に塩茹で、味噌でコクを出していますので、かぼちゃの甘み、香りが引き立つ商品となっています。化学調味料、着色料、香料不使用、グルテンフリーで健康にも配慮しています。

 ※商品名の英語表記における「currey」は、1747年に初めてイギリスの料理本にカレー料理が登場した際、「To make a Currey the India way」とタイトル表記されたことを基に、「curry」ではなく「currey」としています。

 ▶MOTTAINAI BATONのホームページ(https://fansmile01.base.ec/)から購入いただけます(予定数に達し次第販売終了となります)。

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