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「産学連携プロジェクト」は、県内の食の事業者が抱える課題を学生と事業者が一緒になって解決に取り組むプロジェクトです。

8月に始まったこのプロジェクトは、神奈川大学経営学部中見ゼミの学生たちが事業者から課題を聞き出すことから始まり、新商品の開発や新しいビジネスモデルの採用など、学生らしい視点からさまざまな解決方法が提案されました。

3カ月にわたる取り組みを紹介します。

 

 

 

 

 

日本酒をきっかけに地域の魅力を発信


観光資源を結びつけツアーで地元を元気に

 

 

 

 

 

 

 

SNSで認知度向上を狙う

 

黄金井酒造チームが事業者の課題として取り組んだのは、販促活動と地域活性化の2つです。

販促活動チームではSNSを活用したSNSキャンペーンを検討しました。「#お酒」「#日本酒」「#お酒好きな人と繋がりたい」などのハッシュタグを使うことで、日本酒と黄金井酒造の認知度向上を狙うものです。

また、フォロアー数により初期(600~1000人)、中期(1000~2000人)、後期(2000人以上)とスケールに合わせたイベント開催などを企画しました。同時に日本酒初心者におすすめの「酒の肴」を画像付きで投稿することで、購買活動へ誘導を狙いました。

地域活性化では、地元の観光資源とコラボした体験型ツアーを企画し、ツアーのルートや料金などの検討を行いました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日本酒の将来への希望が見えた

 

最終発表会では、ターゲットを20~30代の飲酒をするが黄金井酒造を知らない層に絞ったSNSによる販促活動を提案しました。

また、地域活性化の取り組みとして地元のガラス工房と連携した体験型イベントツアーが提案されました。

事業者として参加した黄金井酒造 専務取締役の黄金井陽介さんは「お酒は飲むが、日本酒を好んで飲む機会が少ないという若い方が今回学生さんのアンケートで分かりました。しかし、参加した学生の皆さんが試飲する様子を見て、若い人の口に合う日本酒があることを確信できました」と日本酒の将来への希望を話します。

また、「自分たちには見慣れた場所がツアーのコースとして提案され、地元の魅力を再発見・再確認することができました。ぜひ、ビジネスとして成立させたい企画です」と地域活性化にも期待を見せました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

新型コロナの自粛下で苦戦

 

発表の最後に反省点として、SNS投稿が計画通りにいかず、間に合わなかった点が挙げられました。当初の計画では、企画、実施、振り返りに各1カ月を当てる予定でしたが、「見通しが甘かった」ことが計画の遅れを招いたようです。

また、今回の取り組みでは行わなかった販促用のリーフレットや動画などの制作にもチャレンジしたかったと振り返ります。

新型コロナウイルスによる自粛で、イベントなどが開催できず、制限のある中でのお酒のプロモーションの難しさを実感することになりましたが、学生たちにとっては貴重な学びの機会になったようです。

 

 

 

 

 

 

学生たちは、プロジェクト終了後もSNSを使った販促プロモーションを黄金井酒造さんに継続していただくためのマニュアルも作成しています。黄金井さんは、「若い世代へ日本酒の魅力を発信することを通じて、また、地元の観光資源と連携していくことで、厚木を盛り上げていきたい」と今後の展望を話しました。

 

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