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温暖な気候のもと、山と海、湖、温泉、里山、そして賑わいの街――すべてがそろう神奈川県には、おいしいものがたくさんあります。全国区で名を馳せるものも数多くありますが、意外に知られていない名品もたくさん。そこで、神奈川新聞社や神奈川県観光協会のネットワークを駆使して、あらためて「おいしいかながわ」を探検することにしました。エリアごとにご紹介していきます。

 

 

 

<秦野編>

県中央部、丹沢山系の麓に広がる秦野。水が豊かな地域として知られ、温暖で霜が降りることも少なく、年間を通して多種多彩な野菜や果物が栽培されています。

 

 

 

 

 

ARIETTA del gelato

アリエッタ・デル・ジェラート


 

 

 

 

 

 

 

ジェラートはイタリアの食文化

 

「アリエッタ・デル・ジェラート」の魅力は、イタリア・ミラノで修業を積んだオーナーシェフの肥田野雄紀さんが手作りするジェラートの絶妙な味わいです。地元産を中心に、旬の食材だけを使い、その魅力を、濃厚に、芳醇に、でも決して強すぎることがないように巧みに引き出し、スプーンがさっと入る適度な柔らかさでサービスされるジェラート。それは季節が香り立つ極上のデザートです。「ジェラートはイタリアの食文化です。街には、たくさんのジェラート屋さんがあって、街の人が散歩の合間に気軽に立ち寄ってカウンターで食べていきます。使っているのは地元の旬の素材ばかりで、それを味わうことも楽しみのひとつなんです」。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

県内最長の桜並木の一角にあるお店

 

小田急線秦野駅を出て南に進むと県道62号線にぶつかります。ここは近くの西大竹交差点から約6.2kmにわたって県下一の長さを誇る「はだのさくら道」。通り沿いに建つ三角屋根の一軒家が「アリエッタ・デル・ジェラート」です。もともとジェラート屋さんでしたが、肥田野さんが2018年3月に新規開業。地元農家から直接仕入れた新鮮な果物や野菜、イタリア直輸入のナッツ類やオリーブオイルを使ったジェラートが常時25種類以上用意され、地元はもちろん噂を聞いて訪れるたくさんの人で賑わっています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

若い生産農家が一緒に盛りたてている

 

何よりも素材を大切にする肥田野さんにとって、秦野は想像した以上にすばらしい場所だったそうです。「私は新潟県の出身で秦野はまったく未知の土地でした。実は『はだの』って読めなかったんです(笑)。でも、スーパーや直売所で地元産のすばらしい食材に出会いましたし、あるときは、農家の方が『このキウイを使ってみてほしい』と突然持って来られたんです。その後も、別の若い農家の方が『うちの生姜を使ってほしい』と持ってきてくださった。どれもとてもおいしくて、こちらからぜひ使わせてくださいとお願いしました。こうしてどんどん生産農家の方とのつながりが広がっていったんです。秦野に来て本当によかったと思いました」。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

地元の食材で季節を味わう

 

肥田野さんには、地元の食材と共に、もう一つ、こだわりがあります。それは「大量生産・大量ストックはしない」ということです。「大手メーカーは工場で大量生産し、ストックしながら販売します。でもいったん冷凍すれば、味わいは損なわれます。私はジェラートを適量つくって、鮮度を大切にして召し上がっていただいています。このスタイルは変えません」。

店名の「アリエッタ」は、イタリア語で「そよ風」の意味です。イタリアにいたときに肥田野さんがつくったジェラートを口にした師匠が「アリエッタだ。そよ風が吹き抜けるような感じがする」と褒めてくれたというエピソードから生まれました。「口にする人に、そよ風が届けられるようなジェラートづくりを続けていきたい」と肥田野さん。イタリアが香るお店です。

 

 

 

 

<ショップデータ>
「アリエッタ・デル・ジェラート」ARIETTA del gelato
〒257-0021神奈川県秦野市西大竹3-8
電話 0463-45-4592
営業時間 11:00-18:00
定休日 不定休

駐車場:あり

 

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