みなとみらい(臨港パーク アーチ橋前)でワカメを育てる「夢ワカメ・ワークショップ」(主催:夢ワカメ・ワークショップ実行委員会)の取り組みに「おいしいかながわPJ」として参加しました。
わかめの養殖は今年で22年目、海中のCO2や窒素、リンといった余分な栄養塩をワカメが吸収することで温室効果ガス削減に貢献する「ブルーカーボン」活動へも繋がる取り組みです。おいしいかながわプロジェクトは昨年に続いての参加となりました。
今年は子どもたちも大勢参加
1月26日(土)に岩手県釜石市と横須賀市から分けていただいた種苗の植え付け作業に立ち会いました。昨年まではコロナ感染拡大の影響で参加が少なかった家族連れでの参加も増えました。初めて見るワカメの苗を興味深く観察したり、慣れない植え付けをしたり、自分の苗の目印になるステッカーを作ったり、参加者はしばらくぶりの自然イベントを堪能しながら作業を行いました。
思いもよらない食害
植え付けをしてから1か月。思いも寄らない報告が届きました。水温が高い日が続きクロダイ、メジナなどの魚などによる食害が出たとのことで、養殖したワカメの約8割が食べられてしまいました。夢ワカメ・ワークショップを開始して22年目で初の出来事でした。どうなるのかと経過観察しながら、12月下旬に点検をしましたが、やはり回復はせず、種糸を追加し防護ネットで囲いました。
しかし、これも自然の流れというもので、気温・水温が温暖で推移したことにより魚が活性化してこれまで来なかったエリアまで入ってきたと推測されます。魚を責めるわけにはいきません。温暖化に対する意識を高め、より自然環境に配慮した生活を心がけたいものです。
待ちに待った収穫
防護ネットのおかげか追加で差し込んだ種糸は成長をはじめ、待ちに待った収穫の日が来ました。収穫には神奈川大学の学生も駆けつけ、生のワカメに触れて貴重な体験となったようです。収穫量は昨年の約3分の1、回収総重量356.6kg、参加者は一般市民延644名(一般参加者504名・スタッフ140名)の大イベントとなりました。
収穫が少なくなってしまったのは誰のせいでもなく、温暖な気候になった自然の流れが要因です。大きな流れは変えることが難しいかもしれませんが、ひとりひとりが海の大切さを認識して、ブルーカーボンの取り組みを推進していくことの一助になるよう、おいしいかながわプロジェクトも活動を進めていきます。
P.S
収穫したワカメは今年もしゃぶしゃぶや海藻サラダ、みそ汁の具として美味しくいただきました。また来年も参加するぞ!
収穫の様子